固定費チェックリストとシミュレーターの使い方:試算の前提まで正直に書く
このページは、固定費を見直したい人のための「使い方ガイド」です。読み方は3つだけ。①下のチェックリストで固定費を書き出す ②固定費シミュレーターに月額を入力する ③表示される「平均との差」と「試算の前提」をあわせて読む、という順番です。固定費を見直すときの考え方の総論(なぜ平均と比べるのか、何を基準に判断すべきか)は記事固定費の前提チェック:まず一覧を作り、平均との差を読むにまとめていますので、先に目を通しておくと迷いにくくなります。このページでは、具体的な「書き出し方」「入力の仕方」「結果の読み方」に絞って説明します。
ステップ1:固定費チェックリスト
まずは紙でもスマホのメモでもよいので、毎月(または毎年)決まって出ていく支出を書き出します。目的は家計全体の支出を管理することではなく、「固定費だけ」を漏れなく洗い出すことです。変動費(食費や交際費など)は対象に含めません。
| 項目 | 書き出す内容 | メモの例 |
|---|---|---|
| 電気 | 直近の請求額(月額) | 口座振替の明細で確認 |
| ガス | 直近の請求額(月額) | 都市ガス/プロパンの別も控える |
| 水道 | 直近の請求額(隔月なら月換算) | 2か月分なら2で割る |
| スマホ | 世帯内の台数分を合計した月額 | 家族割引適用後の金額で |
| インターネット回線 | 月額(工事費分割中なら含める) | プロバイダ料金も合算 |
| 保険料(生命・医療) | 月払いならそのまま、年払いは月換算 | 控除証明書でも確認できる |
| 自動車保険 | 年払いの場合は12で割って月換算 | 更新月もあわせてメモ |
| 住宅ローン返済 | 月々の返済額(ボーナス払い分は月割り) | 団信保険料込みかも確認 |
| ウォーターサーバー | 基本料金+ボトル代の月額目安 | 利用量で変動する場合は平均月額 |
| サブスク・定額サービス | 動画・音楽・アプリなどの月額合計 | 使っていないものも含めて書き出す |
| その他 | 年会費など年単位のものは月換算して合算 | クレジットカード年会費、会費類など |
書き出すときは、通帳の引き落とし履歴、クレジットカードの利用明細、各社のマイページ(会員ページ)の3か所を見ると、見落としが減ります。特に「何の請求か、その場で説明できないもの」には印をつけておきましょう。契約した覚えがあいまいなサブスクや、解約し忘れているサービスは、ここで見つかることが多い項目です。
このチェックリストの狙いは、支出全体を管理することではなく、「固定費だけ」を漏れなく洗い出すことです。変動費の見直しは別の話として切り分けて考えてください。
ステップ2:シミュレーターに入力する
書き出した固定費が揃ったら、固定費シミュレーターに入力します。入力項目の意味は次のとおりです。
| 入力項目 | 意味・入力のルール |
|---|---|
| 世帯構成 | 単身・二人以上などの区分。平均値がどの世帯向けかを判定するために使う |
| 住居の形 | 持ち家・賃貸などの別。住宅ローンの有無で比較の前提が変わるため選択する |
| 各項目の月額 | 税込金額でそろえて入力する(税抜表示の請求書は税込に直してから入力) |
| 年払いの項目 | 年額を12で割った月換算額を入力する(自動車保険、年会費など) |
ここで正直にお伝えしておきたいことがあります。このツールが内蔵している平均値は、総務省「家計調査」2024年・二人以上世帯の数値だけです。単身世帯や三世代世帯など、他の世帯属性向けの平均は内蔵していません。該当する統計の平均が手元にない場合、ツールは無理に推計した数字で埋めることをせず、「合計額のみ」を表示します。これは、根拠のない数字を出さないという当サイトの方針によるものです。
ステップ3:結果の読み方
シミュレーターの結果画面には、入力した固定費の合計額と、項目ごとの「平均との差」が表示されます。ここで誤解しやすいポイントが2つあります。
1つ目は、「平均との差」はあくまで大きい順に疑ってみるための目印であり、そのまま削減できる金額ではないということです。平均より高い項目があっても、それが世帯の事情(在宅時間が長い、在宅医療機器を使っているなど)によるものであれば、削減の対象にはなりません。差が大きい項目から順に「なぜこの金額なのか」を自分自身に確認していく、という使い方が本来の狙いです。
2つ目は、「平均との差」が表示されるのは、総務省「家計調査」に公的な平均値がある項目(電気・ガス・水道などの光熱・水道費)に限られるということです。スマホ代や生命保険料のように、このツールが平均値を内蔵していない項目については、差を表示しません。出典のない平均値を無理に表示してしまうと、かえって判断を誤らせる可能性があるためです。「数字がない項目は、数字がないままにする」ことも、このサイトの試算の前提のひとつです。
結果画面の読み取り例として、光熱・水道費の平均は総務省「家計調査」2024年・二人以上世帯で月23,110円、その内訳は電気代が月12,008円、ガス代が月4,745円となっています(残りは水道・下水道などです)。自分の入力額がこの内訳とどう違うかを見比べることで、「電気が平均より高いのか、ガスが高いのか」といった具体的な手がかりが得られます。
保険は「相談で確認する項目」として扱う理由
チェックリストには保険料(生命・医療)や自動車保険も含めましたが、これらはシミュレーター上では「平均との差」を出す対象にしていません。保険料は、補償内容や保障範囲との釣り合いで判断すべきものであり、単純な金額の平均比較にはなじまないからです。同じ月額保険料でも、保障内容が異なれば「高い・安い」を単純に比較することはできません。
また、保険商品の比較や推奨は、一般の情報サイトが踏み込んでよい領域ではないと当サイトは考えています。そのため、保険については金額の試算を出すことをせず、「見直しの手順」と「相談サービスを使う前に確かめておくべき前提」の整理に徹しています。
相談サービスを利用する際は、次のような手順の注意を踏まえておくと安心です。相談そのものが無料であっても、その場で提示された内容をすぐに決めない。複数の選択肢を比較する時間を取る。自分が今加入している保障内容を事前に書き出しておく、といった準備をしてから相談に臨むことをおすすめします。
試算の前提(このサイトの約束)
このサイトが固定費やシミュレーターの数字を扱う際に守っているルールは、次の5つです。
- 統計値を使うときは、出典名と調査年を必ず併記する
- 「平均より高い=無駄」という書き方はしない
- 削減額は断定しない。根拠のある項目だけ、前提付きのレンジで示す
- 保険については、金額の試算を出さない
- 入力した値はブラウザの中だけで計算し、どこにも保存・送信しない
読み終わったら次にやること
チェックリストとシミュレーターを使い終えたら、次の3つのうちどれか1つを選んで、実際に動いてみることをおすすめします。①平均との差が大きかった項目について、請求内容や契約内容を見直す。②「何の請求か説明できない」と印をつけた定額請求について、解約や内容確認の連絡をする。③自動車保険や生命保険など、満期・更新月が近づいている契約について、更新前に内容を確認する。この3つから1つだけでよいので、今月中に動くことが、チェックリストを「作って終わり」にしないコツです。
なお、項目別の前提チェック記事(電気代、スマホ代、保険料など個別のテーマを扱うもの)は、当サイトで順次公開していく予定です。気になる項目が増えてきたら、随時あわせて確認してください。
本文中の数字は、総務省「家計調査」2024年(二人以上世帯)によります。消費支出は月300,243円、光熱・水道は月23,110円(うち電気代 月12,008円、ガス代 月4,745円)です。
これらの平均値は全国集計の数値であり、個々の家庭にとっての「適正額」を示すものではありません。
このページで案内している固定費シミュレーターは、入力した値をブラウザの中だけで計算し、保存・送信は一切行いません。
確認日:2026年11月8日
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